熱中症について①
こんにちは。骨盤キュア整骨院の蘆田慎吾です。
梅雨の時期特有のジメジメして蒸し暑い日が続いていますが、皆さん体調は崩されていませんか?
この時期は暑さや湿度により、非常に過ごしにくいですね。
洗濯物も乾きにくいですし、寝苦しいですし、天気も悪いため気持ちも沈みがちです。
また、気圧が下がるために足のむくみや頭痛・めまい・古傷の痛みなど、体に様々な不調や痛みが起こりやすくなります。
気圧が下がることによる不調については↓に書いています
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https://kotsuban-cure.com/archives/4929
そして、この時期から最も気をつけて欲しいことの1つに「熱中症対策」があります。
6月の終わり頃から、7月に入ると一気に熱中症になられる方が増えていきます。
梅雨の時期で急に気温が上がったり、梅雨明けの蒸し暑い日に起こりやすくなります。
今の時期はまだ体が暑さに慣れていないため、急に気温や湿度が高くなった日に熱中症が起こりやすくなるのです。
7月下旬から8月上旬が熱中症発症のピークとなりますので、それまでに徐々に体を慣らせていきましょう。
自己管理が非常に大切になってきますので、予防法も今回お伝えしたいと思います。
熱中症に関して「熱中症とは?」から始まり「予防法」「高齢者に起こる熱中症」「子どもに起こる熱中症」「熱中症の分類」「熱中症の見分け方」「応急処置法」について順にまとめて書いていきます。
量が多いですので今回は「高齢者に起こる熱中症」まで書いていきます。
(熱中症とは?)
人間は体温を維持するために、常に体から熱を作ったり、外に出したりしながら一定の体温を保っています。
体から熱を作ったり、外に出す量がつり合っておれば、体温は一定に維持されるのですが、何らかの影響で熱を作りすぎている、または熱を外に出す量が減ってしまうと、体内に熱がこもってしまい、その結果として体温が著しく上昇し、様々な体の不調が出てしまいます。
熱を作る(熱産生)・熱を外に出す(熱放散)バランスが崩れてしまい、様々な体の不調が起こってしまうものを熱中症と言います。
体温の調節をおこなう機能が低下してしまっている高齢者、体温を調節する機能がまだ十分に発達していない小児・幼児、10代の学生では激しいスポーツ活動中に多く発生します。
場合によっては死に至る事もある非常に怖いものですので、対処法を知り予防に努めることが大切です。
そして、応急処置の知識があり実践できれば、もし周りの方が熱中症になってしまった場合にも冷静に対応することが可能になります。
(予防法)
①暑さを避ける:
当たり前のことにはなりますが、1番大切で気をつけて欲しい事です。
外出する時は、事前に外の気温を確認してから出かけましょう。また外出時は日陰を歩いたり、休憩をこまめに入れるなど、直射日光はなるべく避けるようにして下さい。
自宅では風通しをよくする工夫をしたり、クーラーを積極的に使用して下さい。クーラーの設定温度は実際の室温と異なることも多いため、室温計で28℃を超えないようにまめに確認して下さい。
②水分補給:
気温が体温近くまで上昇すると、汗での熱放散(熱を外に出すこと)がメインになります。汗には水分と塩分が含まれているため、汗をかいたことにより失った水分・塩分はスポーツドリンクや経口補水液で補って下さい。特に小児や幼児・高齢の方は時間を決めて普段よりも多めに補給する癖をつけた方が良いです。入浴中や、睡眠中も汗をかきますので、入浴の前後や睡眠の前後にも水分を摂取する習慣をつけると良いと思います。
③暑熱順化(体が暑さに慣れるシステム):
人は気候や寒暖差に慣れるための体のシステムがあり、このシステムにより体温や体液循環などを一定化させています。しかし、このシステムが働くには体が寒暖差に慣れるまでの期間が必要です。今の梅雨時期で湿度が高く、急に気温が上がる日にはなかなか体は対応できません。
このシステムを早く働かせるためには、積極的に暑い環境に出て、運動をして体を慣らせる必要があります(もちろん熱中症対策をしながら)。
この時期から積極的に外でウォーキングなどの運動を行っていくと、暑さのピークを迎えた時に熱中症になりにくくなります。運動の目安としては、ややきつい強度で約30分間行います。続けることで、汗の出る量が増えます。しかし、汗に含まれる塩分濃度は少なくなります。また、血管が広がりやすくなり、熱を外に出す力が高まります。運動を継続し、早くて1週間~2週間でこの「体が暑さに慣れるシステム」が働き出すと言われています。
④体調管理:
体調が悪いと熱中症にもなりやすくなります。
例えば、風邪を引いていたり、睡眠不足や仕事などで体が疲れている。特に下痢(脱水)をしていると、体の水分量が少なくなっていて、塩分やミネラルも下痢によって外に出てしまっているので、より熱中症になる危険性が高まります。
さらに、元々持病を持たれている方は熱中症になる危険性が高くなります。
ご自身の体調を見ながら、体調が悪いのであればなるべく暑い日の外出は控えた方が良いです。
(高齢者に起こる熱中症)
熱中症で搬送される人の約半数を65歳以上の高齢者が占めています。
また、熱中症で亡くなる方の約8割が65歳以上の高齢者とされています。
65歳以上の高齢者では、自宅で熱中症を発症することも多く、自宅内での対策も大切になってきます。
高齢者に多く発症する理由としては、高齢者特有の体の特徴があり、それらによって熱中症が起こりやすくなります。
《高齢者の体の特徴》
①熱を体の外に出す機能が衰えている②暑さに鈍感になる③体液量・血液量が減り、さらに喉の渇きを感じにくくなる④病気を患っている人が多い・体調不良になりやすい。
①:
高齢者は汗を出すための汗腺の機能が老化により衰えます。それによって汗をかく量が減ってしまい、熱を体の外に出す機能が働きにくくなります。汗腺の機能の衰えは脚から始まり、背中や腕と進みます。頭部は汗腺の機能が落ちにくいです。脳などに温度の上昇が起こらないようにしているためです。
ですので、高齢の方は「頭にばっかり汗をかくの」と言われます。
また、皮膚への血流量も少なくなるため、外気への熱の放射がしにくくなります。
これらが原因で熱を体の外に出しにくくなってしまいます。
②:
高齢者は皮膚の温度を感じるセンサーが衰えます。そのため、暑さに鈍感になってしまいます。
高齢者はクーラーを使うのを控える傾向があります。体を冷やしてはいけないと考えていたり、節電対策という理由でクーラーを使うのをためらっている方が多いです。
暑さに鈍感になってしまうため、室内の温度が自分が思っているよりもずっと上昇しており、気付いたら体に熱がこもってしまい熱中症が発症してしまいます。
これらが原因となり、高齢者は自宅で熱中症になってしまう方が多いです。
③:
人は年齢を重ねるごとに全身の血液の量や水分の量などが減少してしまいます。
この状態で汗をかくと、より脱水が起こりやすくなりますし、体の外に熱を出せなくなるので、熱中症が起こりやすい状態となります。
さらに、高齢者は喉の渇きを感じにくくなりますので、水分を摂取する量が少ない人が多いです。
時間を決めて、こまめに、そして普段より多めに水分を摂取するように心がける必要があります。
④:
高齢の方では、持病を持たれている方が多いです。
特に糖尿病や心臓疾患を患っている方では、熱中症になる危険性が高くなります。
また、体調を崩すことも多くなるため、外出前にご自身の体と相談して、判断して下さい。
これらの体の特徴は老化により誰でも起こるものです。
今回は熱中症について書きました。また続きは次回書きます。
この時期から予防していくことは凄く大切ですので、今回の記事を参考にしてみて下さいね!!